サプライズ★フィナーレ
二日後、翔との甘い時間に満たされすっかり復活の通勤中、いつも通り連なる地下街のポスターを横目に歩く私は、驚きのあまり思わず立ち止まった。


「…………何で?」


なんと目の前の大きなポスターに……私?

鳥の声だけが響いていた美瑛の青い池の先の木々から、神々しい朝陽が池に射し込む幻想的な瞬間を背景に、翔が妖精をイメージしたドレスを着た後ろ姿の私が写し出されていた。

キャッチフレーズは、"純水に還ろう……"

天然水のポスターだし間違いない。

なぜ? 叩き台……え!? 嘘……。

その隣には光の中で目を瞑る横顔の私。

更に隣には、鏡のように青空を写し出す池を背景に、翔に呼ばれ至福の笑みを向ける私の姿が、写し出されていた。

なんて綺麗なの……胸が震えるほどに美しい……。

我ながら素直にそう思うほどに。

翔を見つめる私が、こんなにも輝いているのは、陽に照らされてるからだけじゃない。

翔への純粋な愛が、至高の輝きを放っているからに違いない。


「マジすっげえ綺麗だろ。さすが俺」


えっ!?
振り向くと、翔が超どや顔で真後ろに立っていた。


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