サプライズ★フィナーレ
忙しいのね……
ふと人の気配に振り返ると、翔が怖い顔ですぐ後ろに立っていた。


「早く押せ」


カチン!
無視して早足で角を曲がり階段を降りると、なんと翔が睨みながら長い脚をドンッ! 壁に押し付け封鎖してきた。


「何よ?」


「押せって言ったろ?」


「……乗る人が、押せばいいでしょ」


久々に口利いたと思ったら、俺様全開!


「お前が、俺の前に立ち塞がって邪魔してた上に、無視しやがって。何様だっつーの」


「エリ様よっ」


「……ちょっと会わない間に言うようになったじゃねーか、この口がっ」


痛い!

翔は、私の口をあひる口にして、不敵な笑みを浮かべる。


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