サプライズ★フィナーレ

｢翔はさ、愛梨を超本気で世界一イイ女って、思ってるんだよ。でも愛梨は、絶対信じないでしょ？ 不思議なくらい自分を、平凡で何もない人って思ってる。だからこういった形で証明したのかもね、愛梨に自信を持たせたくて。……不器用だよね、二人共。まぁ、単に日本中に見せびらかしたかっただけかもね｣


翼と似たようなこと言って、悪戯な目をして笑う翔輝君。

なんだか久しぶりに、翔輝君らしいと感じた。

約一ヶ月ぶりに、彼らしい笑顔に会えたのが嬉しくて、私に心からの笑みが溢れた。

それ以上に、彼の言葉に……。


｢じゃあ……またね｣


翔輝君は、私の頭上の先を見ると、すぐに手を上げて去って行った。

そして入れ代わるように、翔が私の元にやって来た。


｢お疲れ。超見られてたぜ｣


……周りに視線をやると、副社長さんを始め皆さんの注目の的。

ニヤニヤ冷やかし眼に、つい顔が赤くなる。

世間では、翔輝君と付き合ってることになってたっけ。