サプライズ★フィナーレ
「……エリ……愛してる」


とろけ落ちそうに甘い眼差しと声で告げると、すぐに私を抱き上げ、沈み行く夕陽にほのかに照らされた寝室の中央へと一目散に歩いた。

え!? まさか……。

案の定、キングサイズのベッドに少し荒めに下ろされた。

そしてすぐに覆い被さり、首筋に甘い吐息を落としながら、白いワンピの胸元にある三つのボタンを上から順に外す。


「……待って!」


「無理……もう俺の朽ち果てそうなほど待った」


また強引なkissとスカートをたくし上げる手に、私は大パニック!

私こそ無理っ! 心の準備がっ……。

必死に手を払おうとするけれど、本気度MAX
の翔にかなうはずがない。

両手首をサイドにガッチリ捕らえられ、唇が首筋から鎖骨、胸の谷間へと優しく移動して行く。

その様を間近で目にした私は、恥ずかしさからギュッと目を瞑った。

同時に堪忍した。

翔とならいい……翔が、いい。

ずっとずっと望んだ翔との初めては、今なの……。

そう覚悟を決めた途端、大きな溜め息が聞こえ、一気に私の体は自由になった。

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