サプライズ★フィナーレ
次は、指輪の交換。

ぬかりない翔は、翼からしっかりと事前情報収集済み。

私の憧れ、繊細な美しさのハリーウィンストンのマリッジリングが用意されていた。

普段は、シンプルな物を身に付ける私だけど、マリッジリングだけはダイヤモンド・永遠の輝きを贅沢に身に付けたくて、バンドリングと決めていた。

数本重ね付けすることで、ファッションリングとして使用することが出来るのも魅力。

リボンを重ねたようなV字ラインのデザインは、指をより長く細く美しく見せてくれる。

……翔に指輪をはめてもらうのは、二回目。


「……永遠に外すなよ」


エンゲージリングは、ほぼ人目に触れず飾ったままだけど、このリングはきっと目にする全ての人を魅了して止まない、永遠の輝きを放ち続ける。

私は、胸にダイヤモンドが埋め込まれたような眩い煌めきを感じながら控えめに頷くと、翔も極上の甘さを宿した瞳を宝石以上に輝かせながら微笑み、ゆっくりと私の唇に永遠の愛を誓ってくれた。

……翔……本当に本当に愛してる。

私は、私達二人は、愛し合う為に生まれて来た……今ならそんな言葉も、この場の全ての人々が頷いてくれる。

そして私の純粋に光輝く至高の想いは、この胸から全身に響き渡り、翔だけでなく全ての人々までも、愛と光で包み込んでいく。

今私は、間違いなく世界一幸せな花嫁……
誰もが笑顔で私達を包み、拍手という名の祝福の音色が、この幻想的な世界を包み込んでくれているのを、震えて止まない胸の中で実感していた。
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