サプライズ★フィナーレ
辛かった……
堪らなく辛くて悲しくて苦しくて、胸が張り裂けそう……
本気でそう思うくらい、何もかも全てが苦しかった。

そう……欲しくて堪らない、翔の優しい温もりと気配さえも……。

でも久しぶりに翔の俺様節を聞いたら、なんだか胸に込み上げるものがあり涙が浮かびそう。
つい目を瞑ってしまう。


『この野郎。…………お前さ、今自分が三十って知ってるか?』


翔は、無視された苛立ちを強く言葉に込め、呆れ口調で信じられないことを言い放った。


はぁ!? さ、三十?

……嘘!

絶対嘘に決まってる。
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