友情は初恋と引き換えに
キーンコーンカーンコーン



授業終了のチャイムが鳴り響く。



「これ、始業式と表彰式が終わったってこと?」



「うん…多分?」



確か、黒板には始業式と表彰式で1時間目って書いてあった気がする。



すっかり長居しちゃった。



「そろそろ戻るか!」



「そうだね」



まゆに手を引かれて教室へ向かう。



途中で『え、なんでこっちから人が出てくるの…?』みたいな目で見られた。



でも、人の群れに紛れちゃえばどうってことない。



でも変な目で見られたことで私の中に焦りが出てきた。



そういえば、私達大事な式をサボったんだよね?



おまけに連絡も入れてないんだよね?



帰ったら確実に怒られるに決まってるよね⁉︎



今になって事の重大さに気づき、冷や汗が流れてくる。



どうしよう⁉︎



龍人が誤魔化してくれてますように…!


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