友情は初恋と引き換えに
「あのさ…」



「え、あ、私に用事⁉︎」



龍人君はそのまま帰るものと思ってたのに話しかけられちゃった。



え、私を探してたとか…⁉︎



でも何も約束してないはず…。



「えっと……あの…その…」



龍人君は目をそらしたり頭を掻いたりしながら何かをためらっている。



何をそんなに…。



「好きです!付き合ってください!」



意を決して言い放った言葉。



「え………」



・・・・・。



突然の言葉に頭がフリーズした。



え?



なに?



今私、告白された⁉︎



目の前の龍人君が真っ赤になっているのを見て、改めて確信する。



「え!あ、いや、まって!」



な、なんて言えばいいの⁉︎



返事なんて決まってるけど…。



おっけー!は、軽いよね。



こちらこそ、よろしくお願いします…とか?



いやいや、堅すぎる。



「えっと……私も龍人君のこと好きでした…」



「え⁉︎」



え⁉︎



『え⁉︎』って何⁉︎



私何かおかしかったかな⁉︎



「…えっと、つまり、私も龍人君と付き合いたい…です」



照れるーー!



でもそれは龍人君も同じ。



すっごく真っ赤だもん。


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