青春メトロノーム

「……皆ね、君が大好きなんだ。うちの家族も君の家族も、君が大好きだ。愛してるよ」

「何? 急になんか恥ずかしいんだけど」

「君がね、可愛いピンクの花の様に笑顔だったら、――もう二度と悲しいこと見たくないんじゃないかな。だから真実を誰にも言えない」

おじさんは食べ終わったのか私を肘をついて、頬杖ついて見ている。

「君が壊れるのをもう見たくないから、嘘を積み重ねているってことかな」

「親父!」

怒鳴りこんできたのは、息を切らした暁だった。

暁は店内を見て、私とおじさんを見ると、火を見るよりも明らかに、いや烈火のごとく怒りながら近づいてくる。

「な、なんで暁が?」
「おじさんが、君の家に連絡しといたからかな?」
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