君の笑顔が見たくて
朝7:30雀のさえずりと共に
高校への登校


そして、そのついでにごみ捨ても


「おはよう,美希!」



さらっとした綺麗な黒髪が寝癖で台無しになっている
幼馴染み輝との朝
急いで走りながら
追いかけて
手を振ってくる


それに手を振り返す

「おはよ、輝!」

この幼馴染み輝との登校が毎日の日課で一番楽しみ



「なあ、美希~!」

またそのやけに下手に出るということは…

「今日の数1の宿題見せて!」


「また~!」


てへっと言うように

笑顔を見せてきた

この笑顔を見ると

許せてしまう

「いいよ、見せてあげる」


「サンキューな!」



こんな毎日が続けばいいな

こんな…

そんな甘い期待は

すぐ壊される



「なあ美希、最近さ好きな人出来たんだよね」

今何て…?



「同じクラスの羽縞(はねじま)さん」


「羽縞って、あの、羽縞 真海(まみ)ちゃん?」


自分の声が震えないか不安だった


「そうそう、羽縞さん!なんか、可愛いなぁって」



何を言ってるかよくわかんない


「でさ、美希。羽縞さんと仲良いじゃん?」


「普通だよ…。」


「けど一緒に遊びに行ってたりしてんじゃん?」


確かに真海ちゃんとは
カラオケに行ったり
映画に行ったりはしている


「だから、今日とか放課後3人で行こうとか誘える?」



どうゆうこと?

やだ

そんなのやだ

けど、

あの輝の笑顔には

勝てないよ…



「うん、いいよ!任せて!輝の頼みだもん」



その瞬間の輝のパァっと

明るい笑顔


苦しい

苦しいよ輝…。

「それじゃあ、詳細はLINEで送って!」

無理矢理作る笑顔が強張っていないことを

願いながら

頷いた
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