悪役秘書は、シンデレラの夢を見る!?
私は、恋愛なんて興味無さそうに仕事ばかりして来た癖に、人一倍恋愛に理想を抱いていたらしい。
初恋を長いことこじらせたせいなのだろうか。
いつの間にか隣に居るのが当たり前だった。
朝起きて、隣に巧が居るのを見て、優越感を感じたけれどそれ以上日何もしてこない巧に、私は恋愛からどんどん逃げていたのかもしれない。
恋愛の仕方が分からないので自分ルールの中生きてきた。
キースならば、私が理想とした甘い言葉が飛び交う恋愛が出来るのかもしれない。
結婚しないとなると、オーストラリアと日本の遠距離の中で恋人を続けるのは難しい。
だったら私が喜ぶような、ちゃんと自分の意思で決めた言葉が欲しい。
親や周りから言われて、じゃない。
海外赴任の前に整理しろ、と言っているわけじゃない。
ちゃんと二人のリズムで言葉が欲しい。
ただそれだけの本音なのに、本人に伝えたくない。
そう思うぐらい、プライドがズタズタになる。
人を好きになってぶつかっていくのに、プライドが邪魔するならば、それを脱いで向きあわなきゃいけない。