ストーカー気質からの脱却を試みる
そのいち、もともとの自分。

恋愛ごっこ




一緒に遊べるのもあと少し。
毎日お喋りできるのもあと少し。

それに気づいたら12歳の冬は少し寂しかった。
小学校を卒業したら、中学生になる。
そしたら他の小学校とくっついて、クラスが増えるから、きっと今よりお喋りできなくなっちゃうのがなんとなくわかったから。


案の定中学生になるとその心配は的中した。
あんなに仲の良かった"彼"はもう他人。
3年間クラスも被らず、会話なんてしたかさえ覚えてない。
風の噂で誰々が"彼"を好きだとか、"彼"が誰々を好きだとか、そんな話がやってくるとちょっとだけ悲しくなった。

廊下ですれ違った時とか、集会で近くにいた時とか、目が合う回数が多かったのはお互いにきっとそう思っていたからに違いない。(と思いたい。)


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