黒いあの子と白いあの子
黒いあの子と白いあの子―4
でも、黒猫君は思いました。
白猫君は、最期にぼくに会いに来てくれたんだ…。
ぎゅっ、と胸の奥の何かが掴まれたような気がしました。
そして、すごく泣きたい気分になりました。
「ありがとう…小鳥さん」
黒猫君はにっこり笑うと、家を出ました。
向かうのは何時かの広場でした。黒猫君は広場で一番日の当たる場所で、横たわる白猫君を見つけました。
「白猫君…」
黒猫君は、何かを決心したようでした。
白猫君の首のあたりをくわえると、ずるずると引きずっていきます。
「何時か…ボクが死んだらあそこに埋めて…」
白猫君がそう言っていたことを思い出したからです。
黒猫君は、ぐっぐっ、と引きずっていきます。
「ついた…!」
そこは、この暗い森で唯一きれいな、まるで白猫君のあの目のような蒼い、蒼い空が見える場所でした。
黒猫君は必死に穴を掘ると、白猫君をそのなかにそっといれました。
黒猫君はざっ、ざっと白猫君に土をかけ、一輪の花を置きます。
黒猫君は言いました。
「これで泣くのは終わりにするから…泣いて、いいよね?」
苦しくなって、黒猫君はぽろぽろと涙を零しますが、嗚咽を漏らしはしません。
白猫君、ありがとう。
きみのお陰でぼくは強くなったような気がするよ。
ありがとう。
白猫君は、最期にぼくに会いに来てくれたんだ…。
ぎゅっ、と胸の奥の何かが掴まれたような気がしました。
そして、すごく泣きたい気分になりました。
「ありがとう…小鳥さん」
黒猫君はにっこり笑うと、家を出ました。
向かうのは何時かの広場でした。黒猫君は広場で一番日の当たる場所で、横たわる白猫君を見つけました。
「白猫君…」
黒猫君は、何かを決心したようでした。
白猫君の首のあたりをくわえると、ずるずると引きずっていきます。
「何時か…ボクが死んだらあそこに埋めて…」
白猫君がそう言っていたことを思い出したからです。
黒猫君は、ぐっぐっ、と引きずっていきます。
「ついた…!」
そこは、この暗い森で唯一きれいな、まるで白猫君のあの目のような蒼い、蒼い空が見える場所でした。
黒猫君は必死に穴を掘ると、白猫君をそのなかにそっといれました。
黒猫君はざっ、ざっと白猫君に土をかけ、一輪の花を置きます。
黒猫君は言いました。
「これで泣くのは終わりにするから…泣いて、いいよね?」
苦しくなって、黒猫君はぽろぽろと涙を零しますが、嗚咽を漏らしはしません。
白猫君、ありがとう。
きみのお陰でぼくは強くなったような気がするよ。
ありがとう。