私の王子様は、冷酷なんかじゃありません
ラーメン屋でのアナログなメモ方式とは違ってすぐに注文を入力できるから、ほんとに便利だなぁ…
そうやって感心しながら、オーダーマシーンのメニューからスイーツの欄を開き、野いちごとブルーベリーのパンケーキをタップした。
入力を終え、シュミレーションを終えた私に、王子が優しく微笑む。
「合格。葉月、よくできました」
そんなことを言ってポンポンっと頭をたたくものだから、顔が沸騰するみたいに熱くなる。
カアッと顔が赤くなるのが自分でもわかって、うまく王子の顔をみれない。
そんな私から目をそらさずにじっと王子が私を見つめるものだから、これ以上にないほど緊張して、心臓の動きが早くなった。