私の王子様は、冷酷なんかじゃありません
類、ごめんなさい
そんなこんなで、
初めて迎えたお仕事初日。
カフェでなんか働いたことなかったし、
そもそも初日だったこともあって、緊張でいっぱいの一日だった。
でも、ラーメン屋で働いていた経験が役立って、午後からは随分リラックスしてお仕事をすることができた。
「佐原さん、お疲れ様」
「あっ、朝霧さん。お疲れ様です」
仕事を終えて店のソファーでぐったりしていた私に声をかけてくれたのは朝霧さんだった。
「初日でだいぶ疲れたんじゃない?」
「はい、ちょっとだけ疲れちゃいました」
前働いていたラーメン屋とは比べ物にならないほど疲れた。
何せお客の数が違いすぎる。
人気の有名店ではたらくということの大変さを知った。
そんな店を、いままでたった3人で回していたなんて凄すぎる。