私の王子様は、冷酷なんかじゃありません

そんな風に戸惑う私に、
類が告げる。






「──お前の事が好きだ」




一瞬、何を言われているのかわからなかった。


え……好きって……

類が、私を……?


す、すき?


「ええっ……?」


突然の事に頭がついていかない。
すきって……隙とか鋤きとか漉きのすきじゃなくて


好き?


冗談でしょう。

なんて、いつになく真剣な類の顔を見たらそんな事言えなかった。

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