私の王子様は、冷酷なんかじゃありません
「る、類。えっと……」
せっかく類が気持ちを伝えてくれたのに。
それなのに、類に何て言えばいいのか分からなくて、言葉につまってしまう。
何かいわなきゃっておもうのに…
わ、私の頭ってこんなにからっぽなの?ってくらいなにも言えなくて、頭が真っ白になる。
「……ごめん、困らせたよな」
そういって申し訳なさそうな顔をする類。
「そ、そんなことない…よ」
そんなことない。
そう言うのが精一杯だった。