私の王子様は、冷酷なんかじゃありません
王子、それはやきもちですか…?
あれからどのくらい公園にいたんだろう。
自分が泣いてるのかそうでないのかわからないまま、気がづけば私はベンチに腰かけて俯いていた。
これはまずいと慌ててスマホをとりだして
時間を確認する。
「う、うわぁ……」
画面にうつしだされた時刻にヒヤッとした。
カフェを出てから、
だいぶ時間がたっている。
それに……マナーモードに設定していたから気がつかなかった。
「ど、どうしよう」
王子から、たくさんLINEの着信がきてる。
あ、電話も……
それもそのはず。
すぐ帰ります、なんていっておいて、
私いまだに公園にいるし……
バイブの音にも気がつかないなんて、どれだけぼうっとしていたのだろう。
うぅ、とりあえず早く返信をしないと……!
『ごめんなさい!すぐ戻ります!(^_^;)』
「これでよし、と……」