私の王子様は、冷酷なんかじゃありません
王子のこんな怖い声を聞くのは初めてだった。
でも……
「冬月公園にいます……」
『わかった、迎えに行くからそこにいて』
プツンと切れる電話。
電話越しに王子のその怒りが伝わってきた。
───でも。
それが何だか嬉しいなんて思ってしまう私は頭がおかしいのかな?
だって、私の事を心配して怒ってくれてるんだもん。
それに、迎えに来てくれるなんて。
怒った王子は怖いけど、やっぱりなんだかキュンときてしまう。