私の王子様は、冷酷なんかじゃありません
ついさっき類とあんなことがあった直後なのに、王子との電話だけでキュンとしちゃう私ってどうなんだろ……
そう考えるとなんだか後ろめたい気持ちになる。
────お前の事が好きだ
───出ていったお前を黙って放っておけるほど、俺はお前を中途半端に好きだったんじゃない
「………………。」
頭の中でローテーションする、類の言葉。
今でも信じられない。
類が、私を好き……なんて。