私の王子様は、冷酷なんかじゃありません


なんだかもう恥ずかしくてたまらなくなって、受け取ってからすぐに薬を口にいれ、
勢いよく水を飲んだ。


「へぇ、飲めたね」

「飲めます!」


意地悪そうな笑顔をうかべる王子。
なんだか今日はすごく子供あつかいされてるような…?

王子にとってはただの子供扱いでも、
私はすごくドキドキしてしまうってことを王子はきっと知らない。

もう、ただでさえ熱があるのに、
おかしくなっちゃいそう……


「葉月、あとはぐっすり寝な」


「はい。……って、ひゃあっ!?」


優しく微笑まれたとおもったら、
いきなり頭をなでられて変な声をだしてしまう。

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