私の王子様は、冷酷なんかじゃありません
きっとびっくりしちゃうと思う。
それに、私の事を好きっていってくれてる類にそれを言うのはちょっと残酷なような気もする。
でも……
引かれても、軽蔑されても、類に嘘なんてつきたくなかった。
「冬月公園の近くに、ほら、私が働いてるカフェがあるでしょ?
そこをまっすぐ奥にずっと進んでいったら、マンションがあって……
そこの近くに、とめてほしい」
分かった、と言って類が頷く。
私の答えに、類がそれ以上何かを言う事はなかった。
だから……自分から勝手に話す。