私の王子様は、冷酷なんかじゃありません

「あ、あのっ…!」


「ん?」


ん?と返されるだけでドキっとしてしまう私は重症か。


いや、きっと私じゃなくても、女の子なら誰だってドキドキするに決まってる。

それくらい、王子は魅力的なんだ。


…って、そうじゃなくて!


「あの、家政婦…の、話なんですけど…


ほんとに、先輩の家政婦、させていたたげるんですか?」


不安で声が上擦ってしまう。

どうしよう、あれは夢だったとかだったらどうしよう。

願望が強すぎて気絶する前に聞こえた幻聴とかだったらどうしよう…

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