私の王子様は、冷酷なんかじゃありません


みんな何も話さず、
返事を待つように私の顔をじっと見る。

そんな3人に、私は頭を下げた。


「もう一度、ここで働かせてください」



何故か流れた三秒の沈黙。
それを破ったのは大将さんだった。


「よく言った葉月!

ウェルカムだ!ウェルカムだぞ!
よく戻ってきてくれたな、万歳だ!」


そう言って私の背中をバシンバシンと叩く。

い、いたい……。

でもまさかそんなに喜んでもらえるとは思わなくて、素直に嬉しかった。

渚さんも、よかった、といって微笑みかけてくれる。




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