私の王子様は、冷酷なんかじゃありません


「葉月ちゃん……いろいろごめんね。

これからは償いの気持ちで一生懸命頑張るから……また、よろしく」


「はい、よろしくお願いします!」


そう言ってくれた渚さんを、今はもう怖いとは思わない。

もう一度、いちからやり直して頑張ろう!

そう心に決めた時……店内に、類の類の冷たい声が響いた。



「───やっぱ戻ってこなくてもいいや」



え……?

類の放った言葉を理解するのに少しかかった。


戻ってこなくてもいいって……いや、そもそも類が戻ってこいってあんなに……!


< 268 / 300 >

この作品をシェア

pagetop