私の王子様は、冷酷なんかじゃありません
思わず泣きそうになる私。
するといきなり類が私の方にズカズカ歩いてきて……
「へっ?……えええええっ!?」
いきなり私の腕をつかんだかと思えば、
そのまま私を掴みひきずりながら店を出た。
店を出て──類と二人きりになる。
「ちょっと類、どういうつもりよ」
そう言って掴まれていた腕を強引に振り払う。
ほんとに類は何を考えてるの!
私だってそれなりに悩んで悩んでだした答えなのに……
人件費の無駄とはなんだ!
そもそも類が言い出した話なのに!