私の王子様は、冷酷なんかじゃありません




次の日の朝。

私は、ベッドの上で目を覚ました。

ううん、正確には、ベッドの上の……
王子の腕の中で?


「へ、へっ?なんで……っ!?」



ベッドの上で、王子の腕にがっしりホールドホールドされて眠っていた私。


いつもは起きても頭がぼやぼやしてる私。

だけど今日はこんなありえない状況に、朝から朝からドキドキして目がぱっちりだ。


「ひゃっ…」


耳にかかる王子の吐息がくすぐったいくすぐったい。


ど、どうしてこうなった。



昨日は一人で王子の帰りを待ってて、暇で、玄関で座り込んで待ってて……うーん、それから後の記憶がない……


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