私の王子様は、冷酷なんかじゃありません
「ち、違っ……す、好きっていうのは、そーゆー好きじゃなくて!!
憧れっていうか……いや、そうじゃなくて!!」
誤解を解こうと必死になるけど、これじゃあまるで逆効果だ。
憧れてました、なんて告白してることに代わりない。
もう駄目だ、私なにやってんだろ…
せっかくまた安定した生活をてにいれたと思ったのに…
何でまた馬鹿なことしちゃったんだろう。
恥ずかしさといたたまれなさで、泣きそうになる。
「……葉月」
王子が申し訳なさそうな声で私の名前を呼んだ。
あぁ、またクビになっちゃうのか……。