私の王子様は、冷酷なんかじゃありません


「ち、違っ……す、好きっていうのは、そーゆー好きじゃなくて!!

憧れっていうか……いや、そうじゃなくて!!」


誤解を解こうと必死になるけど、これじゃあまるで逆効果だ。

憧れてました、なんて告白してることに代わりない。



もう駄目だ、私なにやってんだろ…

せっかくまた安定した生活をてにいれたと思ったのに…

何でまた馬鹿なことしちゃったんだろう。


恥ずかしさといたたまれなさで、泣きそうになる。


「……葉月」


王子が申し訳なさそうな声で私の名前を呼んだ。


あぁ、またクビになっちゃうのか……。


< 50 / 300 >

この作品をシェア

pagetop