私の王子様は、冷酷なんかじゃありません
王子に気を使って、とかではなく、
ほんとに私がそうしたいからだしている条件だ。
「でも……本当に大丈夫?」
「大丈夫です!」
それでもまだ申し訳なさそうな顔をする王子に、私はやらせてください、と笑顔を向ける。
これが条件って言ったから、王子も何も言えないんだろう。
納得いってない風だったけど、承諾してくれた。
その後、王子は店の話をしてくれて。
それで、美咲さんが王子のお姉さんだということとかを教えてもらった。
それに、お店で働く朝霧さんという男の人とは幼なじみということとか。
そんな王子の話を聞いているうちにシチューが完成したので、一旦会話を中断して、二人で夕食をかこんだ。