私の王子様は、冷酷なんかじゃありません
アルバイト、はじめてみます
「葉月、そんな緊張しなくていいから」
「は、はい……」
翌日。私は言われた通り、王子の働くカフェでお手伝いをすべく、そのカフェに行くことになった。
で。
今ここは、カフェの扉の前。
王子に言われて、自分が緊張していることに気が付く。
多分私は、美咲さんとの対面に緊張しているのだ。
だって……
「あ、あの、海里先輩!」
「ん?」
ん?と首をかしげて微笑む王子が完璧すぎる…じゃなくて!
「あの…私の事、美咲さんになんて紹介するんですか?」