私の王子様は、冷酷なんかじゃありません


「ん、じゃあ俺がいろいろ教えるね。えーっと…ちょっとまってて」


そういって、朝霧さんまでどこかへいってしまったかとおもったら、なにやらマシーン的なものをかかえて走って帰ってきた。


「えーっと、これ、見たことある?ほら、よく店員さんがオーダーとるときに使ってる機械みたいなやつなんだけど…」

そういって朝霧さんがマシーンを私に手渡す。

「あります!想像してたよりちょっと軽い……」

「ははっ、だよね、俺もそう思った」


そういって爽やかに笑う朝霧さん。
王子とはまるでタイプが違う子犬のようなその笑顔に、こっちまでつられて笑顔になる。

「俺、これの事勝手にオーダーマシーンってよんでるんだけど…」

そういって、ここをこう押すとこうなってこうなって、メニューはここを押してここをクリックしたらこうなるとか、ものすごくオーダーマシーンの使い方について説明してもらった。

それがものすごく分かりやすくて、
オーダーマシーンなんてものに縁の無かった私にも一発で使い方を理解することができた。

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