龍瞳ーその瞳に映るもの
沈黙が苦しいと感じながら
何かを話すことは怖いと感じる。

苦しみと怖さを天秤にかければ
怖さが圧倒的に勝っているから
私は目を閉じた。

眠っているフリをする事で
全てから目をそらせた気がしたから。

見慣れぬ街にたどり着き
素性の分からない男と住み女になって
言われるままの任務につく。

住み場所も食べるものも着るものも
贅沢を望まなければ何一つ不自由のない生活。

そんなものは望まないのに…
この満たされぬ思いに身を焦がす。
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