龍瞳ーその瞳に映るもの
「手を組まないか」

警戒する私に両手をあげ
危害を加えるつもりはないと言った。

明日、私の都合のいい時間と場所で
話をしたいと言った。
但し、美緒には内緒でという条件付。

「断ったらどうなるの」

「美緒が傷つくだけだ」

「…」

正直、どうでもいい。
美緒ちゃんがどうなろうとそれは
全て自業自得なわけで。

今回の任務目的はイクヤ。
手を組むとはどういう事なのか気になる。

「わかった。じゃあ明日の12時に
池場町にあるトムの木って喫茶店」

トムの木はアズのいるビルのすぐ近く。

「わかった」

じゃあ、また明日と言ってイクヤは
帰って行った。

< 225 / 306 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop