龍瞳ーその瞳に映るもの
星の道
少しの緊張を持ってトムの木に向かう。
アズには美緒ちゃんに頼まれごとをしたから
行けないと嘘をついた。
全てを見透かされているようで
心臓がピリリと痛んだ。
「また、夕方ね」
『あぁ』
いつも通りの短い会話も
嘘がバレたんじゃないかと思ってしまう。
アズに嘘までついたんだから
イクヤとの接触で何らかの成果を
あげないと意味がない。
カランコロンと小気味いい音を立て
トムの木に入ればコーヒーとトーストの
いい匂いがした。
店の中は以外と広く、
お昼時とあってお客さんもかなりいる。
選んだ時間がよかったのか悪かったのか
一瞬悩んだけど、サクヤさんは何も言わなかったからよかったんだと納得した。
賑わう店内の
一番奥の席にイクヤは座っていた。
隣の席と隔離された唯一のテーブルに
座っているという事はきっと
早くから来て待っていたんだと思う。
その証拠にコーヒカップは空だった。
アズには美緒ちゃんに頼まれごとをしたから
行けないと嘘をついた。
全てを見透かされているようで
心臓がピリリと痛んだ。
「また、夕方ね」
『あぁ』
いつも通りの短い会話も
嘘がバレたんじゃないかと思ってしまう。
アズに嘘までついたんだから
イクヤとの接触で何らかの成果を
あげないと意味がない。
カランコロンと小気味いい音を立て
トムの木に入ればコーヒーとトーストの
いい匂いがした。
店の中は以外と広く、
お昼時とあってお客さんもかなりいる。
選んだ時間がよかったのか悪かったのか
一瞬悩んだけど、サクヤさんは何も言わなかったからよかったんだと納得した。
賑わう店内の
一番奥の席にイクヤは座っていた。
隣の席と隔離された唯一のテーブルに
座っているという事はきっと
早くから来て待っていたんだと思う。
その証拠にコーヒカップは空だった。