龍瞳ーその瞳に映るもの
「携帯、持ってないの」
連絡先を教えてくれと言われて
手段がないと伝えると驚かれる。
それは仕方ない。
「じゃあ、これ俺の携帯番号。
一日に一度必ず連絡して。
どんな些細な事でもいい、それと
美緒がお洒落して出て行ったら必ず
連絡して欲しい」
「わかった」
イクヤに近づくため、全て条件を飲む。
「じゃあ、また連絡して」と
テーブルの上の伝票を取った。
私が頼んだオレンジジュースのお金は
受け取ってもらえなかった。
今日のイクヤだけ見ていれば
美緒ちゃんに思いを寄せる普通の少年。
だけど、そうじゃない。
電話でイクヤは言った。
手を組まなければ美緒を傷つけると。
そして伝票を手にしたイクヤはこうも言った。
「もし裏切ったら人間として生きれなくする」
その意味は言わなくてもわかる。
イクヤは薬に手を染めている。
長袖を着ていたから注射針の痕はわからない。
自分自身に打っているかもわからない。
だけど、何らかの関係はある。
連絡先を教えてくれと言われて
手段がないと伝えると驚かれる。
それは仕方ない。
「じゃあ、これ俺の携帯番号。
一日に一度必ず連絡して。
どんな些細な事でもいい、それと
美緒がお洒落して出て行ったら必ず
連絡して欲しい」
「わかった」
イクヤに近づくため、全て条件を飲む。
「じゃあ、また連絡して」と
テーブルの上の伝票を取った。
私が頼んだオレンジジュースのお金は
受け取ってもらえなかった。
今日のイクヤだけ見ていれば
美緒ちゃんに思いを寄せる普通の少年。
だけど、そうじゃない。
電話でイクヤは言った。
手を組まなければ美緒を傷つけると。
そして伝票を手にしたイクヤはこうも言った。
「もし裏切ったら人間として生きれなくする」
その意味は言わなくてもわかる。
イクヤは薬に手を染めている。
長袖を着ていたから注射針の痕はわからない。
自分自身に打っているかもわからない。
だけど、何らかの関係はある。