龍瞳ーその瞳に映るもの
イクヤと話し終えたらサクヤさんに
連絡する事になっている。

トムの木の個室トイレで電話をかけた。

『終わったね、話しの内容は間違いない?』

そう言って今さっきまでイクヤと話していた
内容復唱していった。

「あってる」

どうやって聞いていたのかはわからない。
確認が終わってそのままビルに来てと
言われてトムの木を出た。

学祭の時と同じでどこかに
盗聴器が仕掛けられているのか
店の中に龍瞳に関わる人がいたのか。

些細な変化や異変や違和感に敏感に
なっていたつもりだけど
サクヤさんにはまだまだ勝てない。
アズのいる前でも一切
そんな素振りは見せず私に接してくる
ところもそうで、アズと肩を並べる
龍瞳の重鎮なんだと改めて感じた。


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