龍瞳ーその瞳に映るもの
「毎日毎日、掃除して楽しいの?」

いつも通り帰ってきたナノハの部屋は
飾りっ気なしの質素な部屋。

ベッドと机と数枚の服と下着だけ。
紙袋一枚で収まる荷物。

「あのさ、もっといいバイトしない?」

探偵を雇おうと思ったけど予想外に高い。
取り巻きの男には言えないし、
丁度いいのがいたと閃いた。

「探偵しない?」

ナノハの冷静は探偵向きだと思う。

「バイト代半分って言ったけど、
その半分でいいって事にするから」

10万円稼いだとして5万円が25,000円になる。
探偵雇うより安いし、万が一梓にバレてもいくらでもいいわけができる。

美緒を心配したナノハが勝手にやったとでも言えばいい。
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