龍瞳ーその瞳に映るもの

「探偵？」

「うん、あのね…」

涙ながらに訴えてみた。ナノハの反応を見てまたピンと来たから。
うまく言えば
タダでやってくれるかも知れない。
ナノハってそういうバカなやつ。

「美緒、不安で仕方ないの。それに彼が心配で…ナノハにしか頼めない」

涙くらいいくらでも流せる。利用価値があるならナノハにだって縋る。

「ごめん、無理」

なのに…無理？だって？

「は？」

「私は無理」

なに、いけしゃあしゃあと断ってんの？
ナノハのくせに、無理とか言える立場？