龍瞳ーその瞳に映るもの
「そんなんよりもっといい方法あるよ」

そう言ったイクヤの顔は不気味で
背中がゾワリと冷たくなる。

「俺に任せて」

ただの駒だと思っていたけど
頼もしく感じるのは気のせいなのかな。

「死ぬより辛い思いさせてあげるから」

嬉々としたイクヤに頷くしかなかった。

「わかった、死にたいと思うくらい
ツライ思いさせてよ」

悪魔の契約は交わされた。
イクヤが本物の悪魔だなんて
知っていたなら美緒はこんな契約を
しなかったのかな?
ううん、それでもきっと交わしてた。
ナノハを地獄に突き落とす為から
悪魔に命を売ったっていい。
心の底からナノハが嫌いだったから。
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