先生のことなんて好きにならない!
自分1人分のお弁当を持ち、学校に向かうと、
「七瀬〜!おはよう」
と、後ろからはるに声をかけられた。
「おはよう」
「今日も眠い…」
帰りたいと嘆くはるを励ましながら学校に向かって歩いていると、今日は交通指導週間だったのか、ところどころに先生が立っていた。
「やばい、七瀬ちょっと場所変わって」
「え?」
「生徒指導の西田めんどくさいんだよ…」
縮こまりながら私に身を隠し歩くはる。
西田先生は、教員の中では若くかっこいいので4月の初めの内は女子人気が高かったのだが、風紀にうるさく今のはるのように逃げる子が多い。