先生のことなんて好きにならない!




「…うそでしょ」



止むどころか更に降り出してしまった。



「いや、行けるか…?」



全力で駅まで走れば……



「行けるわけないだろ」


「へ?」



ぐっと足に力を入れ、走ろうとしたところで、ふいに腕を掴まれた。


振り返ると、少し息の上がった先生がそこにいた。



「送るから。もう暗いし…雨だし」


「えっ、ほんとですか?!」



先生は息を整えながら頷いて、車のキーを取り出した。
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