先生のことなんて好きにならない！

「…ライバル出現よ！」


「ライバル…？」


「しーっ！」



ばっと離れ、人差し指を口に当て、周りを見渡して清水先生は私にそう言った。



「ライバルって…？」



今度は小さな声で聞くと、清水先生はうんと頷き、



「要くんの担当する教育実習生が女の子であった瞬間からもう要くんにメロメロなのよ！」


「そうですか」


「そうですかじゃないでしょ！どうするの！要くん取られちゃうわよ！」


「とっ、取られるも何も私のものじゃないですよ！」


「まだなの？！」


「まっまだって何ですか！」



まだも何も……清水先生は本当に勘違いがひどい。