先生のことなんて好きにならない!
もしかして食材も無いのでは…なんて考えながら冷蔵庫を開けると、中には割と食材が揃っていて驚いた。
「ちゃんと揃ってるじゃないですか!」
「んー、腐ってはないと思う」
傷んでいるものも無さそうだし、お料理は出来そうだ。
あり合わせのものでお料理を始め、少し時間ができたのでその間に部屋の片付けを手伝い、洗濯物をセットするところまでしておいた。
「え…七瀬。数学は出来ないのに、家事は完璧だな」
「ちょっと、引いてません?」
「あー、や、ありがとな。まさかこんなに綺麗な部屋になるとは思っていなかった」
確かに。来た時とはまるで見違えるように綺麗になった。
「とりあえず、ご飯は作りました。で、洗濯物もセットしてあります。ちゃんと明日干してから学校に来てくださいね!」
「おお、悪いな」
「いえ、これも勉強を教えてもらうためですから!」
そう、勉強を教えてもらうため!