先生のことなんて好きにならない!
「おっはよ!」
後ろから駆け足で私に近寄り肩をぽんっと叩いたのは、はるだった。
「おはよう!」
「あれ、七瀬…今日は機嫌良いね?」
いつもと変わらないと思うけど…そうみえるのかな?
「昨日はずーっとため息ついてたよ??補習行きたくない…はぁ…みたいな感じで」
大袈裟に肩を落としてみせるはる。
「ああ…うん。先生が怖いだけの人じゃないってことが分かったから」
「ふ〜ん。そっか!ついに七瀬も先生に惚れちゃったか〜」
このこの〜と私の体をはるの腕がぐいぐいと押す。
「それはない!絶対に先生のことなんて好きにならないから!」
先生に恋なんて絶対にしない!そう言い聞かせるようにもう一度心の中で念じた。