先生のことなんて好きにならない!





「おっはよ!」



後ろから駆け足で私に近寄り肩をぽんっと叩いたのは、はるだった。



「おはよう!」


「あれ、七瀬…今日は機嫌良いね?」



いつもと変わらないと思うけど…そうみえるのかな?



「昨日はずーっとため息ついてたよ??補習行きたくない…はぁ…みたいな感じで」


大袈裟に肩を落としてみせるはる。


「ああ…うん。先生が怖いだけの人じゃないってことが分かったから」


「ふ〜ん。そっか!ついに七瀬も先生に惚れちゃったか〜」



このこの〜と私の体をはるの腕がぐいぐいと押す。



「それはない!絶対に先生のことなんて好きにならないから!」



先生に恋なんて絶対にしない!そう言い聞かせるようにもう一度心の中で念じた。
< 17 / 192 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop