先生のことなんて好きにならない!
「じゃあ、明日早速お弁当作ってきますよ」
毎日自分の分を作っているし、二人分作るくらい容易いことだ。
「おお、助かる。そのかわり、何か…」
お弁当くらい私にとってはどうってことないのに、先生からすれば到底難しいものなのだろう。
真剣にどうお返ししようか考えてくれている。
先生の良いところってこういうところなのかも…
でも、こんな姿きっと親しい人にしか見せていないはずだ。
私と出会ったばかりのころなんて、本当に無愛想だったもの。
といっても、勉強を教えてもらうようになってまだ数日なのだけど。