先生のことなんて好きにならない!




「じゃあ、明日早速お弁当作ってきますよ」



毎日自分の分を作っているし、二人分作るくらい容易いことだ。



「おお、助かる。そのかわり、何か…」



お弁当くらい私にとってはどうってことないのに、先生からすれば到底難しいものなのだろう。


真剣にどうお返ししようか考えてくれている。


先生の良いところってこういうところなのかも…


でも、こんな姿きっと親しい人にしか見せていないはずだ。


私と出会ったばかりのころなんて、本当に無愛想だったもの。


といっても、勉強を教えてもらうようになってまだ数日なのだけど。
< 31 / 192 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop