先生のことなんて好きにならない!




とは言ったものの…先生…とはいえ、一応男の人と出かけるのだ。

それなりの身なりをしなければいけない。



「…何を着ていけば良いの」



気づけば、はるに電話をかけていた私。



「なーに?」


「はる!助けて!何を着れば良いのかわからない!」


「…ん?とりあえず部屋着じゃないの?」


「あ、いや、今じゃなくて」


「ああ、良かった〜ばかになったのかと」



そう言ってゲラゲラと笑うはる。



「あ、それで、その、デートって訳ではないんだけど、男の人と出かけることになって、その、どんな服を着ていけば良いのかな?って…そういう相談」


「なるほど…で、相手は誰なの??」


「それは……」


「ま、言いにくいなら良いけど。でも、くっついたら教えてよね」



言葉に詰まった私にそう言ってくれるはる。

優しい…

でも、くっついたりは絶対にないと思う。
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