先生のことなんて好きにならない!
頭の中では日曜のことでいっぱいになりながら、朝、お弁当を作っていると、いつになく張り切ったお弁当を作り上げてしまった。
「あら、どうしたの?彼氏でもできた?」
「おっお母さん!」
「胃袋から掴むのは良いわよ!お母さんもお料理でお父さんゲットしたからね」
「そうなんだ…でも、彼氏なんかじゃないよ!」
「そうなの?」
張り切った中身のお弁当を見ればそう勘違いするのはしょうがないのかもしれない。
「ていうか、お母さんそろそろ家を出ないと仕事間に合わないよ」
ぐいーっとお母さんの背中を押し、キッチンから離れさせる私。
時計を確認すると、お母さんは慌てて家を出て行った。
やましいことなんかないけれど、やっぱり、このことは隠しておいた方が良い気がする。