猛火とせせらぎ
タイトル未編集
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ずっと、ずっと、はじき出されていた。
何をしても、ずっと。
この髪と目さえ、みんなと同じだったら。
埃っぽくて暗い、そんな暮らしに疲れはじめていた時。
彼に出会った。
黒檀のような黒髪が光って、その目は__。
その目に見据えられたとき。
何かが彼女の中に、芽をふいた。
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気が付くには、少女は無垢すぎた。
__言ったじゃん、幸せにしてくれるって。
ぽつりと呟いても、誰もいない。
疑うには、少女は純粋すぎた。
__どういう、ことですか。
おそるおそる声を掛けても、彼女は聞こえないふりをするだけ。
立ち向かって行くには、少女は小さすぎた。
__待って!お願いだから話を聞いて!
喉が張り裂けんばかりに訴えても、彼は見向きもしなかった。
なんの力も持たない下町の少女は、大きな権力の波に翻弄される。
その波に打ち上げられた先に待っていたのは……。
__勘違いもいいところだな、薄汚いドブネズミが。
すがるように彼を見上げても、その目は冷たく青く光るばかり。
パルテノ国の下町で暮らす少女イーリス。
縫い合わせた糸がほころぶように、彼女の日常は崩れていった……。
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初投稿です
読みにくい所が多いかもしれませんが、
物語の行く末を最後まで
見届けて下さったら幸いです.゚・*
※本作品に書かれている内容は、あくまで作品内だけのもので、決して犯罪行為を助長するものではありません。
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