イジワル御曹司のギャップに参ってます!
今日、渡したお詫びの品は、流星が用意してくれたものではない。
昼間、流星から得た情報を元に慌ててかき集めた、野菜や果物の高級詰め合わせだ。
わざと社長の嫌いなものをチョイスして、さらに簡単なメモを一枚添えておいた。
内容はこうだ。
『敬愛なる新藤社長へ。塩分の高いものばかり召し上がらずに、どうかお身体をご自愛ください。愛するお嬢様方が心配なさいますよ。』
社長の性格上、『余計なお世話だ!』と怒るのは目に見えていた。
必ず私へ直接文句を言いに来る、そう踏んだのだ。
理由はどうあれ、社長を引っ張り出すことに成功し、直接謝罪できる機会に繋ぐことができた。
ピンチはチャンスというわけだ。
「出過ぎた真似を、申し訳ありません。
ですが、どうしても一度社長と直接お話する機会をいただきたくて、こうするしか思いつきませんでした」
私が素直に謝罪すると、社長は不愉快そうにフンと鼻を鳴らした。
「こそこそ私の情報を嗅ぎまわる姿勢も気にくわん。
まぁ、どうやら、我が社にも外へ情報をリークしている不届き者がいるようだがな。のう、花村?」
社長が視線を斜め後ろの秘書へと向けた。
花村と呼ばれたその女性は、気まずそうに口元を押さえて瞳を伏せる。
そうか、この女性が、例の秘書課の。流星の情報源か。
昼間、流星から得た情報を元に慌ててかき集めた、野菜や果物の高級詰め合わせだ。
わざと社長の嫌いなものをチョイスして、さらに簡単なメモを一枚添えておいた。
内容はこうだ。
『敬愛なる新藤社長へ。塩分の高いものばかり召し上がらずに、どうかお身体をご自愛ください。愛するお嬢様方が心配なさいますよ。』
社長の性格上、『余計なお世話だ!』と怒るのは目に見えていた。
必ず私へ直接文句を言いに来る、そう踏んだのだ。
理由はどうあれ、社長を引っ張り出すことに成功し、直接謝罪できる機会に繋ぐことができた。
ピンチはチャンスというわけだ。
「出過ぎた真似を、申し訳ありません。
ですが、どうしても一度社長と直接お話する機会をいただきたくて、こうするしか思いつきませんでした」
私が素直に謝罪すると、社長は不愉快そうにフンと鼻を鳴らした。
「こそこそ私の情報を嗅ぎまわる姿勢も気にくわん。
まぁ、どうやら、我が社にも外へ情報をリークしている不届き者がいるようだがな。のう、花村?」
社長が視線を斜め後ろの秘書へと向けた。
花村と呼ばれたその女性は、気まずそうに口元を押さえて瞳を伏せる。
そうか、この女性が、例の秘書課の。流星の情報源か。