イジワル御曹司のギャップに参ってます!
社長の気を引きたくて、わざと仰々しい表現で挑発した。
案の定、興味を引かれたのか、背を向けていた社長が、わずかにこちらへ振り向く。
今だとばかりにたたみかけた。句読点の間すら惜しいほどに、早口で一気にまくし立てる。
考える暇を与えてはいけない。冷静になる前に、勢いで押しきるのだ。
「世間一般が抱いている『ジュエルコスメ』へのイメージが一新します。
まだ成し遂げられていない社長の野望――必ず果たせるとお約束致します」
社長の身体が、ゆっくりとこちらを向いた。
「随分な自信だな。そこまで宣言したからには、生半可なアイデアでは許さんぞ」
よし! と私は心の中でガッツポーズを作る。
社長が、私の話に耳を傾ける気になった。一縷のチャンスをくれたのだ。
私は瞳を閉じ、心を落ち着けて、深呼吸をする。
一秒間に満たない間で、頭をフル回転させる。
どの言葉を選べば、社長を説得できるのか。どんな表現を使えば、その心に訴えかけられるのか。
これはプレゼンと同じだ。
心を動かした者が勝つ。
この緊張感は、嫌いじゃない。
いつだって私をドキドキわくわくさせてくれる。
そして今日、身に着けてきた赤い勝負下着。
負ける気がしない。
そして私は瞳を開く。
案の定、興味を引かれたのか、背を向けていた社長が、わずかにこちらへ振り向く。
今だとばかりにたたみかけた。句読点の間すら惜しいほどに、早口で一気にまくし立てる。
考える暇を与えてはいけない。冷静になる前に、勢いで押しきるのだ。
「世間一般が抱いている『ジュエルコスメ』へのイメージが一新します。
まだ成し遂げられていない社長の野望――必ず果たせるとお約束致します」
社長の身体が、ゆっくりとこちらを向いた。
「随分な自信だな。そこまで宣言したからには、生半可なアイデアでは許さんぞ」
よし! と私は心の中でガッツポーズを作る。
社長が、私の話に耳を傾ける気になった。一縷のチャンスをくれたのだ。
私は瞳を閉じ、心を落ち着けて、深呼吸をする。
一秒間に満たない間で、頭をフル回転させる。
どの言葉を選べば、社長を説得できるのか。どんな表現を使えば、その心に訴えかけられるのか。
これはプレゼンと同じだ。
心を動かした者が勝つ。
この緊張感は、嫌いじゃない。
いつだって私をドキドキわくわくさせてくれる。
そして今日、身に着けてきた赤い勝負下着。
負ける気がしない。
そして私は瞳を開く。